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ハレノヒ便り halenohi letters
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バスケットのおはなし


ウェディングとナンタケットバスケット
リングピロ―バスケットは4インチサイズ ナンタケット島で受け継がれてきたバスケットは、島のウェディングパーティーの場でも用いられることがあるようです。参列者がとっておきのバスケットを手に式に臨んだり、教会やパーティ会場を彩るアイテムとして使われたりもします。フラワーガールや、ブライズメイド、そして花嫁が持つバスケットとして選ばれることもあります。それは特別な演出というよりも、島の暮らしの延長にある、ごく自然な選択のように映ります。 ハレノヒバスケットとして、皆さまのウェディングでの使い方でおすすめしたいのが、リングピローバスケットです。式ではお二人の誓いのそばに置かれ、指輪とともに大切な瞬間を静かに見守る存在となります。 結婚指輪のルーツは諸説ありますが、ギリシャ神話の時代から続く物語が重ねられてきたとも言われています。火を人類に与えた神、プロメテウスの神話に象徴されるように、火によって作られた鋳造物は「受け継がれるもの」「人の手から手へと託されるもの」と考えられ、やがて婚姻のかたちにも影響を与えたといわれています。古代ローマ時代には、婚姻の証と

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2月1日


ナンタケットバスケットと、編むひとの静かな時間
アトリエはサンプルがたくさん — C先生にお話を伺いました — ナンタケットバスケットの魅力は、形や素材だけでなく、それを生み出す人の姿勢や、美意識にも宿っているように感じます。今回は、バスケット製作をお願いしている作家・C先生に、ナンタケットバスケットへの思いや、製作についてお話を伺いました。 フランスやアメリカで暮らしたご経験をお持ちのC先生。 その佇まいからは、気負いのない自然体のエレガンスが感じられます。現在はお教室も運営されており、生徒さん一人ひとりの「作ってみたい」という気持ちを大切にしながら、楽しみつつ、最後まで完成させることを何より大切にされています。 ご自身の製作やオーダーバスケットに向き合う姿勢は、とても真摯です。深い探究心と変わらぬ情熱をもって取り組まれており、これまでに手がけられたバスケットは、オーダー品を含めると300点以上にのぼると伺いました。 ナンタケットバスケットは自然素材を用いるため、ひとつひとつの工程は決して単純なものではありません。製作の中で特にお好きな作業について伺うと、始めた頃は「無心で編むこと」そのもの

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2025年12月31日


ナンタケットバスケットの材料 ~タグアナッツ(象牙椰子)について~
キャンディバスケットは4インチサイズ、 飾りのうさぎはタグアナッツ ナンタケットバスケットの飾りには、さまざまな素材が使われます。 象牙、牛骨、鯨骨、鹿角、タグアナッツや木材などの自然素材に加えて、アクリルのような化学素材もあります。自然素材の魅力は、一つひとつに異なる表情があること。時間とともに深まる艶や、光の加減で変わる陰影は、手に取るたびに新しい発見があります。一方で化学素材には、変化の少なさゆえの安心感や、扱いやすさという魅力があります。どちらが良いということではなく、用途や季節に合わせて選べる楽しみがあるのが、バスケットの奥深いところです。 今回ご紹介するのは、キャンディバスケットの飾りとして人気のある「タグアナッツ」。日本語では「象牙椰子(ぞうげやし)」と呼ばれています。 熱帯の森で育つ椰子の実の種で、外側は茶色い殻に覆われ、内側は象牙のような乳白色。磨くとしっとりと艶を帯び、手のひらに収まる小さな塊から、自然の恵みとその個性を感じます。 古代エクアドル周辺の原住民は、このタグアナッツを彫刻や装飾品として用いてきました。19世紀

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2025年11月4日


バスケットを編む
よそゆきバスケットでは使用しない短い籐を組み合わせて編んでいるSDGsバスケット ハレノヒバスケットのセミオーダー商品は、「ナンタケットバスケット」が好きでたまらない作家たちによって作られています。 いずれの作家も、長い年月にわたりさまざまなバスケットを編んできた、経験豊富な方々です。同じ型のバスケットでも、それぞれのこだわりや製作プロセスが異なるため、各々の個性が作品に映し出されて、それが唯一無二の魅力になります。 作家の皆さんについては、また別の機会にご紹介したいと思いますが、共通点は「自然素材の気難しさと向き合いながら、忍耐強く作業に向き合っていること」ではないでしょうか。思うように進む日もあれば、何度もやり直して、まったく前に進まない日もある——そんな中でも、丁寧に一つひとつの作品を丹念に仕上げていらっしゃいます。 私自身も、趣味として、そしてこの商品をより深く理解し、作ることの尊さを忘れないために、バスケット教室に通い続けています。これまでに20個以上のバスケットを編んできましたが、愛着はあっても、満足のいく出来栄えにはまだ至っていませ

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2025年6月20日


ナンタケットバスケットの材料 〜籐(ラタン)について #2〜
マラッカ王国の位置(※1) 世界に流通するラタンの多くは、インドネシアを中心とした東南アジアに自生しています。一方、ナンタケットバスケットはご存知のように北米・アメリカ東海岸に位置するナンタケット島で誕生しました。 日本やアメリカ北東部の気候では育たないラタンが、なぜナンタケットバスケットの主材となったのでしょう。 遠く離れた土地、そして異なる時代を越えて、このバスケットが形づくられた背景には、海を介して素材と文化が交差した歴史があります。日本では、奈良時代に遣唐使が中国からラタンを持ち帰ったとされ、正倉院には当時の籐細工が今も静かに保管されています。何世紀もの時を刻んでも、その素材の魅力は色褪せることなく、私たちに語りかけてくるようです。 さらに歴史を遡ると、古代エジプト王朝の墳墓からも、ラタン製の椅子や道具が出土しており、古くから世界中で生活に根ざした素材であったことがうかがえます。 一方、ナンタケット島では19世紀、捕鯨船が太平洋を横断する長い航海のなかで、マレー半島の交易港・マラッカに立ち寄り、ラタンを手に入れたと推測されています。興味深

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2025年6月19日


ナンタケットバスケットの材料 〜籐(ラタン)について #1〜
加工されたラタン ナンタケットバスケットは、自然がもたらす美しい素材によって丁寧に形づくられています。その中でも、縦軸と横軸に用いられる「籐(ラタン)」は、しなやかさと力強さをあわせ持つ、欠かせない素材です。 ラタンは、東南アジアの熱帯雨林に自生するヤシ科の植物です。ツル状の長い茎は、竹のような節があり、棘のある外皮に包まれています。その繊維は植物の中でも特に強靭で、四季を通じて成長し、7〜10年ほどで資材としての使用が可能になります。 成長が早く、再生力にも優れていることから、ラタンは木材に比べて環境への負荷が少なく、持続可能な素材として高く評価されています。軽くて丈夫、そして加工しやすいため、古くから家具や籠、装飾品など、暮らしの中で幅広く用いられてきました。 また、ラタンは加工された後も呼吸を続ける素材です。空気中の水分を吸ったり吐いたりしながら、使うほどに風合いが増していきます。日差しや手のぬくもりに触れることで、少しずつ色づき、時間とともに深みのある表情へと変化していきます。美しさを宿していく経年変化こそが、ラタン製品の大きな魅力だと思

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2025年6月16日
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