ナンタケットバスケットの材料 〜籐(ラタン)について #1〜
- halenohibasket

- 2025年6月16日
- 読了時間: 2分

ナンタケットバスケットは、自然がもたらす美しい素材によって丁寧に形づくられています。その中でも、縦軸と横軸に用いられる「籐(ラタン)」は、しなやかさと力強さをあわせ持つ、欠かせない素材です。
ラタンは、東南アジアの熱帯雨林に自生するヤシ科の植物です。ツル状の長い茎は、竹のような節があり、棘のある外皮に包まれています。その繊維は植物の中でも特に強靭で、四季を通じて成長し、7〜10年ほどで資材としての使用が可能になります。
成長が早く、再生力にも優れていることから、ラタンは木材に比べて環境への負荷が少なく、持続可能な素材として高く評価されています。軽くて丈夫、そして加工しやすいため、古くから家具や籠、装飾品など、暮らしの中で幅広く用いられてきました。
また、ラタンは加工された後も呼吸を続ける素材です。空気中の水分を吸ったり吐いたりしながら、使うほどに風合いが増していきます。日差しや手のぬくもりに触れることで、少しずつ色づき、時間とともに深みのある表情へと変化していきます。美しさを宿していく経年変化こそが、ラタン製品の大きな魅力だと思います。
ナンタケットバスケットもまた、過度に気を遣い過ぎることなく、自然な形でエイジングを楽しんでいただけば良いのではないかと私は思っています。私の場合、乾燥剤をそっと忍ばせて湿気を避けつつ、静かにその時間の積み重ねを見守るようにしています。自然の恵みと人の手仕事が重なって生まれる、ひとつの芸術品。その尊さを、日々の暮らしの中で感じられることが、バスケットの魅力のひとつでもあります。



