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バスケットと旅  千葉県香取市佐原

  • 執筆者の写真: halenohibasket
    halenohibasket
  • 2 日前
  • 読了時間: 2分
6インチのオーバルネスト
6インチのオーバルネスト


今日は旅の相棒に、6インチオーバルネストパースを選び、「北総の小江戸」として知られる千葉県香取市佐原を訪ねました。


江戸時代に利根川の水運の拠点として栄えた佐原は、当時の最新の文化や商業で「江戸優り(えどまさり)」と称されるほど繁栄した町だそうです。小野川沿いに続く町並みには、白壁の蔵や格子戸、瀟洒な洋館が今も残り、江戸や明治の面影が静かに日常の中へ溶け込んでいます。


佐原といえば、伊能忠敬の故郷でもあります。五十五歳から日本全国の測量に赴き、実測による日本地図を完成させた人物。人生の後半から始まったその壮大な旅は、歩き、見つめ、記し続けることの積み重ねであったことでしょう。その歩みに思いを重ねると、物事を始めるのに遅すぎることなどない、何歳からでも時間を深く重ねていけると教えられます。


江戸時代の旅に欠かせなかった道具に、振分荷物(ふりわけにもつ)があります。肩に担ぎ、前後に荷を分けて運ぶ合理的なかたち。真竹を薄く裂いて網代に編んだ行李(こうり)を、綿製の丈夫な真田紐でつなぎます。実用的でありながら、どこか凛とした佇まいを感じさせる道具。旅人にとってそれは、単なる入れ物ではなく、長い道のりをともにする大切な存在であったと思います。


そして現代。私の旅のお供は、その日の気分で選ぶバスケットです。今回の佐原への旅は、蜂の飾りを添えた6インチのオーバルネストをチョイス。スマートフォンは入らない小ぶりなサイズですが、寒い冬だからこそ、軽やかに春の気配を先取りして感じてみたかった。この日は雪が舞う一日でしたが、その小さなバスケットは歴史ある町並みに自然に馴染んでいました。


川沿いを歩きながら、伊能忠敬の足取りに思いを馳せます。私の歩みはささやかなものではありますが、この町の積み重ねられた時間の上に重なっているように感じられました。


時代は変わっても、旅に寄り添う道具の美しさは変わらないと感じます。道具は、その人の時間を映す鏡のようなもの。水の流れのように続く町の記憶の中で、バスケットとともに過ごすひとときが、私自身の「地図」を描いてくれているように思います。


バスケットとの旅は、自分の時間を丁寧に測ることなのかもしれません。




記事引用:


旅なび!佐原

 

香取市“伊能忠敬記念館” 

 

風俗博物館“日本服飾史”

 

 

 

 
 

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